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脆弱性?脆弱性診断?セキュリティの専門家が徹底解説セキュリティ対策の疑問
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グェン トゥアン フン
2024年7月22日
スマートフォンアプリの脆弱性診断は、アプリの安全性を確保し、ユーザーからの信頼を得るために重要なプロセスです。脆弱性診断を効果的に行うためには、事前の準備が重要となります。これには、対象アプリの情報整理、診断の範囲や目的の明確化などが含まれます。適切な準備と注意点を押さえることで、脆弱性診断はより効果的に実施され、アプリのセキュリティ強化につながるでしょう。
ここでは、どんな準備が必要かについて説明します。
スマートフォンアプリの脆弱性診断を受ける際には、事前の準備が非常に重要です。適切に準備を行うことで、脆弱性診断工程がスムーズに進行し、より正確かつ効果的な結果が得られます。
脆弱性診断サービスを提供する会社が複数あります。選定するときに以下のポイントが重要です。
脆弱性診断を受ける前に、開発スケジュールについて診断会社と認識を合わせる必要があります。アプリの規模によっては脆弱性診断にかかる日数が長くなる可能性があるため、いつまでに脆弱性診断を完了させる必要があるか、診断会社とよく確認する必要があります。また、脆弱性診断の結果によって、修正が必要な指摘が発生する可能性があります。診断期間と開発スケジュールを事前に調整した上で、リリース日に影響が出ないようにすることが必要です。
脆弱性診断に必要な情報を整理し、診断会社に情報を提供するための準備を行います。具体的には、アプリ自体を提供することが必要となり、apkやipaファイルの送付、もしくはそれ以外の方法でアプリを提供します。アプリを診断会社に提供する際には、本番環境に近い状態で脆弱性の確認を行うために、リリース可能な状態(テストまで完了した状態のアプリを用意する)と良いでしょう。さらに、診断会社に診断対象とするべき箇所を判断してもらうため、設計書や画面遷移図などの資料の準備が必要となります。また、診断実施時には診断対象へのアクセス情報やサンプルデータなどの操作可能なデータの準備も必要となります。
脆弱性診断を受ける際には、診断対象の画面や目的、期待される結果についても明確にしておくことが重要です。例えば、顧客の個人情報を取り扱うアプリの場合、機微な情報が平文で端末内に保存されていないかを確認することが挙げられます。こういった目的を診断会社と共有しておくことで、より有意義な診断結果を得ることができます。
以上のように、脆弱性診断を受ける際には、対象アプリの適切な準備、診断の範囲と目的の明確化が必要です。これらを事前にしっかりと行うことで、開発スケジュールに沿って脆弱性診断を計画的に進めることができるでしょう。
スマートフォンアプリの脆弱性診断を行う際、いくつかの重要な点に注意を払う必要があります。これらは脆弱性診断の効果を最大化し、同時にアプリや関連システムに予期せぬ影響を及ぼすリスクを最小限に抑えるために不可欠です。
Webサーバと通信が発生するスマートフォンアプリの場合、脆弱性診断用の環境を用意することが望ましいです。
もし脆弱性診断用の環境を用意できない場合は、以下のリスクに注意する必要があります。
一般的なスマートフォンアプリの脆弱性診断は外部のIPアドレスからアクセスしてアプリを動作させます。そのため、IPアドレスの制限がかかっている場合は、診断会社のIPアドレスからのアクセスもできるように調整する必要があります。
脆弱性診断をスムーズに実施するためには、診断対象画面を操作できるデータが十分に必要です。データが不足していると、脆弱性診断の精度や実施スケジュールに影響する恐れがあります。また、脆弱性診断の精度を高めるためには、テストデータの内容を事前に検討し、脆弱性診断の範囲や目的を網羅できるテストデータを準備することが重要です。
スマートフォンアプリの脆弱性診断は、セキュリティを確保する上で非常に重要です。脆弱性診断を受ける際の準備や注意点を理解し、適切に対応することで、より効果的な結果を得ることができます。スマートフォンアプリの脆弱性診断を活用して、アプリのセキュリティを確保しましょう。