工業系専門学校として、職業教育とキャリア教育の双方に力を入れながら、即戦力となれるプロフェッショナルを育成。ユービーセキュアと職業教育協定を締結したネットワーク・セキュリティ科では、ネットワーク、サーバー、セキュリティといった分野に注力しながら、セキュリティ技術に関する指導を行っている。
未来を担う後輩たちへ、
セキュリティの楽しさをつなぐ。
日本電子専門学校
日本電子専門学校
工業系専門学校として、職業教育とキャリア教育の双方に力を入れながら、即戦力となれるプロフェッショナルを育成。ユービーセキュアと職業教育協定を締結したネットワーク・セキュリティ科では、ネットワーク、サーバー、セキュリティといった分野に注力しながら、セキュリティ技術に関する指導を行っている。
姜様
福冨さんも石塚さんも日本電子専門学校の卒業生であり、私の教え子。そんなふたりが今度は仕事として私たちの学校に携わってくれていること、嬉しく思います。ふたりとも優秀だったものね。
石塚
ありがとうございます!ここ数年、ユービーセキュアへ入社する日本電子専門学校の卒業生が増えていると人事担当者から聞きました。産学連携は、その中で生まれたご縁でしたね。
福冨
日本電子専門学校との産学連携は、私が姜先生のところへ卒業生として遊びに行かせてもらったことからでした。当初は、学校でユービーセキュアの会社説明会をさせてもらえないかとお願いをしたんでしたよね。
姜様
福冨さんは甘え上手だからね。最初は軽いお願い、といった感じで(笑)。会社説明会のためにユービーセキュアの社長も来校されて、お打ち合わせをしました。そうしたら説明会だけでなく、特別講義を持ってもらうことに。
石塚
そう。盛り上がっちゃったんですよね。
姜様
結果的には、元々私たちが抱えていた課題に合致したご提案だったと思います。日本電子専門学校は、以前から産学連携を意識しており、企業で働く方に講義を持ってもらうことも珍しくはありません。私が担当する、そして福冨さんや石塚さんが卒業したネットワークセキュリティ科は、学科の名前には「セキュリティ」と冠されているものの、ネットワークやサーバーに関する授業と比べ、セキュリティに関する授業は少ないのが当時の課題だったんです。
福冨
そうですね。そもそも日本におけるセキュリティへの関心はまだまだ低いですし、ネットワークセキュリティ科の中でもセキュリティエンジニアを志望する人は少ないですよね。
石塚
確かに、ネットワークセキュリティ科は1学年80人ほどいましたが、就職でセキュリティ分野を志望する人はクラスに2,3人程度でしたね。
姜様
そう。本当はもっとセキュリティに関心を持ってほしいと考えながらも、なかなかセキュリティの講義を実施できていないもどかしさがあった。そこで、ユービーセキュアとの教育協定を締結したのです。自社で製品を持っているセキュリティ会社だし、表面的な知識だけでなく実践的な面白さを期待していました。
石塚
まずは特別講義という形で、2回の講義を行いました。セキュリティ業界全般の知識やセキュリティに関する考え方といった概論については、ユービーセキュアの社長から。私は、セキュリティ診断とはどのようなことをするのか伝えるパートを担当しました。普段からセキュリティ診断を仕事として行っているので、リアルな感想だったり、自分が学生だったときに知りたかったことなどは上手く盛り込めたかな。
福冨
私は、Vexの授業を担当しました。普段はVexの開発に携わっているので、開発者から直接製品の説明を受けられるのは面白いだろうと考えて。実際にその場でVexを使用してもらい、面白さを確かめてもらうことも意識しました。普段1dayインターンシップで丸一日かけて実践するのと同じ内容を90分にギュッとしたので、多少駆け足ではありましたが……。
姜様
大丈夫。みんなそういうシビアさには、普段の授業で慣れてるから。
福冨
そうですね。とくに姜先生の授業は、厳しいですもんね?(笑)
姜様
そうね。でも本当に、みなさんイキイキと取り組んでいたと思います。普通の授業では、どうしても慣れが出てきてしまう部分がありますよね。そこを企業で働く人が現場の話をしてくれたり、実際に仕事で使うツールに触れる機会が持てたり。とても新鮮な体験だったと思うし、学生のモチベーションアップにもなったのではないでしょうか。
石塚
姜先生の言うように、モチベーションの高い学生が多いと感じました。基本的なことを教えただけで、あとは自分で考えてみる。周りで助け合いながらドンドンやりたいように動かしてみる。そういった自走できる姿勢が見られるのは日本電子専門学校の卒業生の特徴だと、ユービーセキュアの人事担当者も、言っていましたよ!
姜様
うちはユービーセキュアに授業をしてもらえると学生が喜ぶし、ユービーセキュアはここで優秀な学生を見つけて採用につなげられたらいい。お互いに大きなメリットがあるから、今後も続けたいですよね。特別講義と言わず、もっと時間をかけて実践できるカリキュラムに変えたいくらいです。
福冨
そうですね。採用につなげるという観点はもちろんありますが、私たちの考えるセキュリティを多くの人に伝えていくことや、セキュリティ人材の育成といった観点でも、私たちのやりたいことをやらせていただいているかもしれません。
姜様
人材育成は、大切な視点ですよね。ユービーセキュアとの協定をきっかけに、もっとセキュリティに関心のある人を増やしていきたいです。私はこれまで様々な国を見てきました。その中でも、日本はデジタル社会の中でとても遅れていると思います。デジタル全体でも世界に遅れをとっていますが、特に遅れているのが、セキュリティ。脅威に鈍感だから、セキュリティへの興味も薄いのだとよくわかる気がします。
石塚
セキュリティが守られなかったときには、ニュースになるような緊急事態になることもあるのに。あまり関心が向けられてこなかった分野ですよね。
姜様
セキュリティが守られずサービスが止まってしまえば、1分1秒が大きな損害につながる。個人情報の流出などが起これば、個々の生活者に広く被害が及んでしまうこともあります。何かを便利にするための仕事にはない責任が必要になるのが、セキュリティエンジニアなのです。だから私は、学生にはいつも厳しくテストをするんですけれど、ね。少しずつですが私の想いも伝わっていると思うし、ユービーセキュアの講義後は、セキュリティエンジニアを志望すると進路希望書に書く学生も増えました。
福冨
それはいいですね。ここから次のセキュリティ人材がたくさん生まれて、日本のセキュリティ意識の底上げを実現していけたら。企業の安心を守り、チャレンジを後押しするような人と、私たちも一緒に頑張っていきたいです。
今後は特別講義の枠をさらに拡大させることも検討。Vexをより実践的に使用することや、Vex以外でのセキュリティ診断を体験してみる授業なども含め、アイデアを発展させていけたらと思っています。世界の中でも日本のセキュリティは遅れていると言われていますが、教育や人材育成に、学校と企業がともに力をいれることで、これからのセキュリティをより良いものにしていきます。